生きものたちのつながり

生物多様性とは

生物多様性とは、地球上に存在するすべての生きものの個性とつながりのことです。具体的には、生態系の多様性(森林、川、海など様々な環境)、種の多様性(動植物や微生物など様々な種類の生きもの)、遺伝子の多様性(同じ種の中でも形や性質が異なること)の3つのレベルがあります。これらが相互に関わり合い、豊かな恵みをもたらすことで、私たち人間を含めた全ての生命の基盤となっています。

生態系4つのサービス

生態系が私たちにもたらす恵みは4つに分類されます。食料・水・木材などを得る「供給サービス」、気候の安定や水質を浄化し災害を防ぐ「調整サービス」です。さらに、生活に潤いや精神的な安らぎをもたらす「文化的サービス」、そして他の全てのサービスを支える土台となる「基盤サービス」があり、これら全てが私たちの生存に不可欠なものです。

供給サービス

供給サービス

食べ物や飲み水、木材、衣類の原料など、私たちの暮らしに欠かせない資源を自然が与えてくれる機能です。

調整サービス

調整サービス

気候の安定や水の浄化、土砂崩れの防止など、自然が安全で快適な住環境をバランス良く整えてくれる機能です。

文化的サービス

文化的サービス

美しい風景による癒やしや、キャンプ、伝統行事、学びの場など、心豊かな暮らしや文化を支える機能です。

基盤サービス

基盤サービス

光合成による酸素の供給や土壌の形成、水の循環など、他のすべてのサービスを根底から支える土台の機能です。

東京都の生物多様性

東京都は、本土から小笠原諸島まで南北約1,700kmに及び、標高差は2,000m以上です。この特異な地理的条件により、奥多摩の亜寒帯から小笠原の亜熱帯・沖ノ鳥島の熱帯まで幅広い気候帯が一つの行政区内に存在し、世界的にも稀に見る多様性を残しています。

都心の公園緑地、屋敷林の残る住宅地、雑木林の里山、奥多摩の山々、そして固有種が多く生息する島しょ部など、きわめて多様な環境が保たれており、これが多種多様な生きものを育む豊かな生態系となっています。

山地
丘陵地
台地
都心部
臨海部
島しょ部

(出典:国土地理院撮影の空中写真)

東京都における都立公園の位置付け

丘陵地、台地、低地、都心部、臨海部、そして島しょ部と、多様な環境に展開する都立公園は、生きものの生息・生育空間の重要な拠点として、貴重な緑地を確保する役割を担っています。さらに、都民が身近な自然にふれあう場、憩いやレクリエーションの場として、生物多様性の意義を伝える普及啓発の拠点としても位置づけられています。