日比谷公園 開園120周年

都市公園制度制定150周年

東京に最初の5つの公園が生まれたのは、今から150年前の1873(明治6)年。
それから30年後、日本初となる洋風公園が東京に誕生しました。

それが日比谷公園です。
1903年(明治36)年6月1日に開園し、2023年で120周年を迎えました。

日比谷公園 開園式場の様子
日比谷公園 開園式場の様子(1903年6月1日撮影)
日比谷公園の歴史的ポイント

1. 文明開化の時代「三つの」が揃った日比谷公園

西風花壇

開園当初からある第一花壇は、西洋花壇の形式をとり、そこに咲きほこるチューリップやパンジーといった西洋の花々を誰もが楽しめる場所でした。
それまでは菊や花菖蒲、朝顔などを見ていた日本人は西洋の花をどのような気持ちで眺めたのでしょうか。

公園レストランでの

日比谷公園では開園の翌年に、洋風喫茶店や和風喫茶店が入札により出店を認められています。
今から100年以上も前に公園のレストランで洋食を味わうことができた日比谷公園の歴史を感じさせます。

音楽堂での

日比谷公園に音楽堂ができたのは、開園から2年後の1905(明治38)年。
同年8月1日に初演奏会が行われ、誰もが西洋音楽に接することができた貴重な場所でした。
戦後になると水曜日に警視庁音楽隊、金曜日に東京消防庁音楽隊によるコンサートが行われ歴史を紡いできました。
小音楽堂のステージは現在3代目のものになっています。

日比谷公園 第一花壇の絵はがき
第一花壇(絵はがき)
日比谷公園 初代小音楽堂の絵はがき
初代小音楽堂(絵はがき)

2. 日比谷公園の多くの樹木は開園当初からのもの

樹齢100年以上のクスノキ

日比谷公園ではクスノキの大木が見られます。
開園当初に植えられたクスノキは、高さ数十センチほどの小さな苗木だったそうです。
それが開園以来100年以上にわたり、人の手によって管理され、今に至っています。
日比谷公園には、人が育てた「森」があり、その木々によって都会にいながらにして癒される空間が作られているのです。
開園以来ずっと日比谷公園を見守ってきたクスノキの大木に会いに、ぜひ日比谷公園にいらしてください。

日比谷公園のクスノキの大木 2023年
日比谷公園のクスノキの大木(2023年)

日比谷公園の樹木今昔

開園間もない日比谷公園の様子と現在の様子です。特に木々の繁り方に注目してみてください。
日比谷公園とともに育った樹木たちです。

日比谷公園全景 1908年の絵はがき
日比谷公園全景(1908年の絵はがき)
日比谷公園全景 日比谷見附の上から撮影(2023年)
上段写真とほぼ同じ日比谷見附の上から撮影(2023年)
日比谷公園正門 絵はがき
日比谷公園正門(絵はがき)
現在の日比谷門 2020年
現在の日比谷門(2020年)

資料提供

(公財)東京都公園協会 みどりの図書館 東京グリーンアーカイブス

参考文献

進士五十八著 2011『日比谷公園年一〇〇年の矜持に学ぶ』東京:鹿島出版会

日比谷公園の歴史をもっと知りたいときは…

日比谷公園についての資料は、日比谷公園内にある緑と水の市民カレッジ内のみどりの図書館で閲覧することができます。
日比谷公園の素晴らしい環境を楽しんだ後は、その歴史をひも解いてみてはいかがでしょう。

みどりの図書館 東京グリーンアーカイブス