2025年3月

「第3回東京パークガーデンアワード 砧公園」
ガーデナー5名の“第2回庭づくり”をレポート

2025年2月下旬、第2回目となる作庭日が設けられ、切り戻しなどのメンテナンスや追加の植栽が行われました。ブラッシュアップされた花壇の様子を紹介します。

予期せぬ来客と悩めるメンテナンス

作庭が行われた2月下旬は、例年ほどの寒い日はなかったものの、吹きさらしの砧公園では最低気温がマイナスになることも。いくつかのガーデンでは、球根類が掘り起こされた跡が発見されました。そのイタズラは、周囲の大木に棲みつく都会のカラスたちによるものと判明。代々木・神代ではなかった事態です。

ガーデナーたちは、カラス対策として水糸や麻糸を植栽の上に張り巡らすなどの策を講じることになりました。それでも隙間から入り込むつわものも。自然界の住人を相手にしながらの補植やメンテナンスが必要となった第2回の庭作づくり。植物が根を張るまでの辛抱です。

エリアごとの様子

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JOURNAL GARDEN A

作品タイトル

Gathering of Bouquet 〜庭の花束〜

【プランツタグの設置】

カラスが紙のタグを引っこ抜いてしまう前に、金属製の黒いプランツタグを設置する。

【グラス類の切り戻し&枯れた葉の除去】

グラス類の地上部をカット。取り除いた枯葉とグラス類は細かく切って、花壇の中央に設けたバイオネストに入れる。

【追加植栽&バークの追加】

カラスの被害を受けた苗は交換しながら、ポイントでフロックスを補植。マルチングが流出した箇所には、寒の戻りの対策としてマルチバークを追加する。

【バイオネストの補強&攪拌】

しなやかな細い枝を編み込みながらバイオネストを補強しつつ、細かく刻んだ発生材はおがくずと一緒に土としっかりと攪拌する。

【第2回作庭を終えて】

12月に実施した1回目の植えつけから毎週足を運ぶたびに、花壇の細かな表情の変化を肌で感じます。まだ地上部からは見えない宿根草や球根の小さな蕾も多いですが、それらが次々に開花する姿を想像しながら作業するのはとても楽しく、砧公園でガーデナーとして携われる喜びを実感しています。

JOURNAL GARDEN B

作品タイトル

Circle of living things 〜おいでよ、みんなのにわへ〜

【追加植栽&マルチングの調整】

前回手に入らなかった植物を新たに植える。バークに埋まってしまっている小さな植物によく日が当たるように、多すぎるバークを取り除く。

【枯れたグラス類のカット】

枯れたグラスの葉を取り除き、溝に入れる。まだ寒くなることも考えられるので、汚くなった枝葉除去は、次回以降のメンテナンスにまわす。

【プランツタグの設置】

植物名を刻印した木製のオリジナルプランツタグを各所にさす。

【第2回作庭を終えて】

12月の作庭から植物たちもしっかりと根付き、たくさんの新芽も確認できて安心しています。春は生命の息吹をより感じられる季節。野菜の種を仕込み、新たな苗も植えました。カラス対策にチームカラーのピンクの糸を張ったり、メンバーで手作りしたプランツタグを設置したりしたのも見どころです。来園者がこれから訪れる季節の景色を楽しんで愛でてくれたら嬉しいです。

JOURNAL GARDEN C

作品タイトル

Ladybugs Table 「てんとう虫たちの食卓」

【花がら摘み&球根の植え直し】

美観のためと花期を伸ばす目的で、ビオラの花がらをしっかりと摘み取る。また、カラスに掘りかえされた球根を植え直す。

【追加植栽】

前回手に入らなかったクジャクアスターやベニチガヤなどの苗を新たに補植する。輸入苗のエピメディウム(イカリソウ)。株が大きいので分割して植える。

【バークチップの追加】

マルチングが減ってしまった場所に、バークチップを加える。

【第2回作庭を終えて】

第3回目を数える東京パークガーデンアワードの中で、ここまでカラスと鳩に悩まされる事は無かったのでは…と思う走り出しになりました。食べられてしまった球根、イタズラされて抜かれてしまった草花の苗。2回目の作業はそれを補植することが中心になりました。自然界のことですのでどうしようも無いのですが、4月のガーデンの様子は思い描いたより少し寂しい春を迎えるのかなと思います。それでも5月に入れば植物の成長の速さにてんてこ舞いになりそう。これからの草花の成長に期待します。

JOURNAL GARDEN D

作品タイトル

KINUTA “One Health” Garden

【雑草取り】

ところどころに生えている雑草を抜いて袋に集め、花壇内に設けたバイオネストに投入。

【新たなステップを配す】

オオヒラダケの菌床を固めて作ったステップを新たに数カ所配置。12月に配したものは、すでに朽ち始めていた。

【切り戻し(グラス、低木など)】

ノコンギク(ホキヤマ)、ススキなどの枯れた不要な部分を地際から切り戻し、バイオネストに投入。

【バイオネストを整える】

当日発生したものも入れた状態。この後、米ヌカが手に入り次第、入れて混ぜ込む予定。

【第2回作庭を終えて】

私たちのチームは現地でのセッション感とフィーリングを大切に作庭しました。エネルギーを溜め込んだ冬から、春の解放へ向けて全体を整理した今回。新芽の膨らみや花の蕾、菌糸たちの働きは春の足音が聞こえるようです。第2回の作庭を終え、これから始まる審査期間では“植物/人/動物”の新たなセッションがワンヘルスな庭を作ります!

JOURNAL GARDEN E

作品タイトル

「みんなのガーデン」から「みんなの地球(ほし)」

【除草、枯葉整理、切り戻し】

冬季落葉で枯れた部分をすべて取り除いて春に向けての美観整理を行う。発生した切り枝葉は、通路の土に混ぜ込んでリサイクル。

【球根の植え直し、苗の補植】

カラスに掘り出された球根を植え戻し、春植え品種の追加や景観のボリューム・バランスを整えるための新たな苗と球根の補植を行う。

【寒さ除けを外し、外葉を整理】

冬の植え付けだったため不織布をかけて初年度の寒さから保護養生していたマンガべ‘マッチョモカ’。不織布を一度取り外し、傷んだ外葉を整理する。

【通路への客土と地形の調整】

土砂の流失を和らげるため、一度入れた土を取り除き、培養土と米ぬか酵素、砕いたトウガラシを混ぜ込んで戻して底上げを行い、花壇内の高低差を減らす。

【剪定】

花壇中央でアクセントになっているコルヌスは春の鮮やかなカラーリーフの芽吹きを促進するため、半数の枝を低い位置でカット。一部の枝は春先のボリューム維持のため、今回は長いまま残している。

【第2回作庭を終えて】

第1回作庭以降、数回のメンテで植物と庭の観察を続け、改善点を洗い出して第2回作庭へ。ボランティアチームの連帯も強まり、スムーズに作業が進みました。植物の成長だけでなく、この庭ではじめて集まったみんなが楽しく知識を深めつつ、コミュニティへと成長していることに深く感動しました。

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