小高い築山と広い池をもつ明るい庭園
六義園
りくぎえんお知らせ
2024/11/29
【イベント報告】≪和歌の浦 1300年記念≫ 「書写体験」および「和歌の講演会」
2024年は、和歌の聖地・和歌の浦が誕生して1300年の年となります。
これを記念して、「和歌の浦」や「紀ノ川」などの景勝地が園内の風景に映し出されている六義園では、和歌の書写体験と和歌の講演会を開催しました。
【和歌の浦とは】
和歌山県の景勝地の総称です。1300年前、聖武天皇が和歌の浦の素晴らしい景観をいつまでも残すよう詔を発し、後の徳川家もこれを保護してきました。2017年4月に「絶景の宝庫 和歌の浦」として日本遺産に認定されています。
<書写体験>
令和6年10月14日(月)、六義園では初めてとなる「書写体験」を開催しました。
講師には、文京区書道連盟理事長の大石三世子先生をお迎えし、 定員いっぱいの40人(午前19人・午後21人)のお客様にご参加いただきました。
六義園の最大の特徴は主に和歌にちなんだ八十八境(八十八カ所の景観)が園内に散りばめられていることで、江戸時代より「和歌の庭」として親しまれています。
現存する六義園の八十八境のうち、判読しやすい石柱がある「下折峯(しをりのみね)」と「不知汐路(しらぬしほぢ)」にちなむ和歌2首のお手本を講師にご用意いただきました。
・下折峯
吉野山去年のしをりの道かへて まだ見ぬかたの花を尋ねん
・不知汐路
和哥の浦知らぬ汐路にこぎ出て みにあまる迄月を見るかな
初心者の方にも気軽にご参加いただけるよう筆ペンを用いた和歌の書写は、初心者の方だけでなく書道経験者の方にも新鮮な体験となり大変楽しかったというお声や、和歌の庭である六義園ならではの講座として、また開催して欲しいとのお声もいただきました。
<和歌の講演会>
令和6年11月4日(月・祝)、25人のお客様にご参加いただきました。六義園ガイド倶楽部の市野浩氏を講師にお迎えし、前半は六義園の歴史、六義の由来、和歌の庭の楽しみ方などのお話、また後半には和歌山市広報広聴課の方に登壇いただき、和歌山市の1300年記念で行われた「玉津島神社」などでのイベントの映像紹介をしていただきました。講座の最後には六義園にちなんだ和歌三首を参加者全員で朗詠しました。
・最後に朗詠した和歌三首のうちの一首
和歌の浦に潮満ちくれば潟をなみ 蘆辺をさしてたづ鳴き渡る(山部赤人)
参加者アンケートでは92%の方から「満足」との回答をいただき、ご好評をいただくことができました。(回答数16件)
印象に残ったことや自由記入欄には「柳澤吉保の六義園の庭園に込めた思い、和歌に込めた思いを知ることができた」や「六義園の歴史も知ることができた」「和歌を詠むのが楽しかった」などのコメントをいただき、満足度の高い講演会を開催することができました。
ご参加いただいた皆さま誠にありがとうございました。
今後も皆さまにお楽しみいただけるイベントを実施してまいります。皆さまのご来園を心よりお待ちしております。
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