豊かな多摩丘陵の自然を育む

小山内裏公園

おやまだいりこうえん

お知らせ

2025/01/17

小山内裏公園 ニュースレター 1月3週目の植物 ~1月17日版~

シダ植物の一部には「栄養葉」と「胞子葉」の2種類の葉を持つものがいます。それぞれの葉は、シダが成長し、繁殖するために大切な役割を果たしています。栄養葉は光合成を行い、エネルギーを作るための葉です。一方、胞子葉は繁殖に関わる葉で、葉の裏側には「胞子嚢」と呼ばれる袋があり、そこから胞子(種)が飛び散って子孫を残します。
今回は園内で見られる、そのような特徴を持った2種類のシダ植物をご紹介いたします

小山内裏公園250117マメヅタ胞子 (3)

マメヅタの栄養葉と胞子葉
マメヅタの栄養葉は、まん丸のかわいらしい形をしており、胞子葉は細長いシュッとした葉になります。

小山内裏公園250117マメヅタ胞子 (2)

マメヅタの胞子
胞子葉の裏側を見てみると、びっしりと胞子がついています。雨や風に乗って飛び散り、子孫を残していきます。

小山内裏公園250117オオバノイノモトソウ (5)

オオバノイノモトソウの栄養葉と胞子葉
オオバノイノモトソウの葉は、一見すると区別がつきにくいですが、よく見ると葉の太さに違いがあります。
手前の細い葉が胞子葉で、奥の葉が栄養葉になります。

小山内裏公園250117オオバノイノモトソウ (7)

オオバノイノモトソウの胞子
胞子葉の裏側を見てみても、胞子がないように思いますが、実は、葉の両端にある黒い溝が胞子になります。

小山内裏公園250117オオバノイノモトソウ (6)

オオバノイノモトソウの胞子(拡大)
拡大してみると、マメヅタと同じように、葉の端っこに胞子がビッシリとついています。見えないところでひっそりと、子孫を残すために、懸命にがんばっているのです。
みなさまも、園内を散策中に気になる葉を見つけたら、ぜひ裏側を見てみてください。きっと面白い世界が広がっていますよ!