お知らせ
2024/09/30
9月の見どころ(28日)「秋雨に濡れる湿地の草花」
小峰公園で見られる旬の自然情報を紹介します。

濃いピンクの花を咲かせるツリフネソウ。ホシホウジャク(星鳳雀)というスズメガの仲間が、吊られた舟から舟へと飛び回り、ハチドリのようにホバリングしながら蜜を吸っている姿がよく見られます。

湿地と陸地の境界に咲く大ぶりなツユクサ──。花の付け根に毛が生えている様子から、こちらはケツユクサと呼ばれるタイプのようです。ツユクサの花は通常2つセットで花の元となる組織が生まれ、そしてそのうち1つだけが成長し開花します。写真のものは……、不思議なことに2つがともに成長し開花したようですね。
足元に咲く小さな花ですが、花の大きさ、色、毛の生え方など様々な変異が見られるツユクサ。ちょっと足をとめ、違いを探してみてはいかがでしょうか。

ミゾソバの淡い桃色の花が、湿地一面を彩ります。
「溝蕎麦」の名の通り、湿気を好むこの植物は、谷戸田から水路沿いに民家風休憩舎付近まで見られます。

田んぼを巡る水路の端に、ヒメジソの花が咲いています。ヒメジソ、トウバナ、イヌコウジュ。シソ科にはぱっと見では見分けのつかない植物がとても多い印象がありますが、萼(がく)のフチや、葉っぱのギザギザの数などでしぼり込むことができます。
同じ時期に小峰で見られるよく似た花には、ひのき広場のヤマトウバナがあります。来園の際はぜひ、ルーペを片手に見比べてみてください。
ご不明点がありましたら、ビジターセンター窓口までお問合せください。
※園内の動植物の採集・持ち出しはご遠慮いただいております。