お知らせ
2024/10/26
谷戸田の稲作 第7回「脱穀、お米の選別作業」
小峰公園では、年間を通して一連の稲作を体験し、
”つくって食べる”よろこびを味わうプログラム「谷戸田の稲作」を、園内の谷戸田にて行っています。
今回は、10月20日(日)に開催した谷戸田の稲作 第7回「脱穀、お米の選別作業」の様子をご紹介します。

太陽の日差しを浴びた稲は、水分が抜け、稲の色も黄金色へと変わっています。稲束を手に取ると、はさかけをした時との重さの違いにびっくり!こんなに軽くなるんですね!
充分に水分が抜けた稲はもう食べごろ。ただ、食べるにはまだ「脱穀」をしないとご飯にはなりません。
※脱穀とは、稲から籾だけを取り外す作業の事を言います。

脱穀には、農機具を使いますが、その道具も時代の歩みとともに進化してきました。
それを順を追って体験していきます。
まずは「素手」で籾を取り外します。次に「こきばし」という2つに割った竹の間に稲穂を挟んで籾を外します。
非常に地道な作業ですが、参加者の皆さんが一から育てたお米、真剣にそして丁寧に籾を外していきます。

次は『千歯こき』を使います。
『千歯こき』は台木にくし状に歯を並べた道具です。歯には、鋼(はがね)や竹が使われています。
『千歯こき』の並んだ歯に稲束を引っ掛けて、稲束を引くと歯と歯の間を通った稲穂からぱらぱらと籾が外れていきます。
広場には、パラパラッ!と小気味よい音が響きます。

そして「足踏み式の脱穀機」の登場です。
『足踏み式脱穀機』は、ペダルを踏むことによって、山型の針金がたくさん並んでいる丸いドラムが回転する器械です。
回転しているドラムに稲束の稲穂が触れた瞬間に籾が勢いよく外れます。慣れてくるとあっという間に稲穂から籾を外すことができます。
足踏み式脱穀機のパワーとスピードに皆さん圧倒されていました。

そして、脱穀の仕上げを行う『唐箕(とうみ)』の登場です。
これは、脱穀した籾の中に混ざっているワラくずや中身が空の籾を選別するために使う農具です。
まずは、唐箕の横にあるハンドルを回して風を起こし、唐箕の上から少しずつ脱穀した籾を落としていくと・・・
重い籾は手前の出口から、軽い籾は奥の出口から、そしてワラくずや中身が空の籾は正面の出口から勢いよく飛んでいき、分別されます。
収穫までの苦労も勿論大きなものでしたが、お米を作るってほんとうに大変な作業の連続ですね。
皆さん、大変お疲れさまでした!
次回11月17日は、待望の「お米をおいしく食べよう」です。(君島レンジャー)