お知らせ
2021/04/13
【自然教室レポート】谷戸田の稲作2021 第1回「籾まき、田おこし」
小峰公園の谷戸田では、年間を通して一連の稲作を体験し、“つくって食べる”よろこびを味わうプログラム「谷戸田の稲作」を行っています。
第1回「籾まき、田おこし」は新型コロナウィルスのリバウンド感染拡大防止措置のため、残念ながら中止となりました。4月4日(日)に田おこし、4月11日(日)に籾まきを小峰公園ボランティアとビジターセンタースタッフとで代行しました。今回はその様子をご紹介します。

① 田おこし
6月の田植えに備え、まず、昨年秋に水を抜いた大きな田んぼに鍬を入れ、土をほぐしていきます。周囲のヤマザクラやオオシマザクラからの花吹雪のなか、ボランティアさんが汗を流しながら作業を行いました。

② 籾まき(もみまき)
この小さな田んぼは、『苗代』と呼び、この中で6月の田植えで使用する稲苗を育てます。あらかじめ14日ほどの間水に浸けておいたたね籾を、この苗代の中にある畝(うね)にまいていきます。たね籾どうしが重ならないように、丁寧に。今年は、1つの畝にご飯茶碗約3杯分のたね籾をまきました。
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③ 土・くん炭かぶせ
まいたたね籾の上に土をかぶせ、さらに、その上から黒いくん炭をまきました。
“くん炭”は、籾がらを焼いて炭にしたものです。去年小峰の谷戸田でとれたお米の籾がらで作りました。土の上にまいた黒いくん炭は、お日様の光を吸収して、たね籾にかけた土のお布団を温めてくれる上、土を健やかな状態に保ったり、苗代が乾かないように守ってくれます。籾がらを捨てないで上手に活用する昔の人の知恵ですね。

④ 鳥よけ網はり
籾まきの時期が近づく頃、小峰の谷戸にはカモの仲間がやってきます。たね籾は彼らの大好物。鳥よけ網はりは、たね籾を無事に稲苗に育てるための大事な作業なのです。モウソウチクと篠竹で作った骨組みに網をかぶせ、立派な苗代が完成しました。

⑤ 水はり
出来上がった苗代に水をはると、苗代のあぜの土中からシュレーゲルアオガエルが姿をあらわしました。あぜでシュレーゲルアオカエルが卵を産む5月には、苗代は緑の苗で彩られることでしょう。
次回5月の谷戸田の稲作第2回では、代かきとあぜぬりを行います。
(菅沼レンジャー)