水戸黄門ゆかりの名園

小石川後楽園

こいしかわこうらくえん

お知らせ

2021/10/20

【小石川後楽園の稲田行事~その6】

本格的な秋の訪れを告げるサザンカやツワブキが、園内のあちらこちらで咲きはじめ、田んぼの稲穂が頭を垂れる、実りの季節がやってきました。


今年のもち米は、長雨や収穫目前の台風到来など心配な場面もありましたが、病気になったり倒れたりすることなく、無事に秋の伝統行事「稲刈り」を迎えることができました。


小石川後楽園では、昭和50年から地元の文京区立柳町小学校の児童が、田植えや稲刈り体験を通じて、自然に触れながら歴史を学ぶ「稲田行事」を行っています。

昨年に続き、今年も田植えや案山子作りは職員のみの作業となりましたが、幸いにも、稲刈り直前に緊急事態宣言が解除となり、「稲田」に小学生の賑やかな声が戻ってきました!


そこで今回は、小石川後楽園の田んぼに関わる年間の作業の中で、「稲刈り」と「稲架掛け」について紹介していきます。


■■稲刈り■■


地面が柔らかいとイネが根元から倒れやすくなり、作業の足場も悪くなるため、稲刈りに先だって田んぼの水を落としました。
今年は、出穂から約1ヶ月後の9月22日に落水し、地面やイネを乾かしました。


5月13日の田植えから、おおよそ150日、穂が出そろってから40日が経過した10月8日に、稲刈りを行いました。


当日は気温が30度まで上がり、汗ばむ陽気のなか、5年生3クラス約100名の児童が、各班に分かれての稲刈り体験です。


職員が後ろから見守るなか、児童は一列に並んで、腰の高さまで成長した株を刈ったら、次の班に交代していきます。


鎌の使い方も教わって、いよいよ刈り取り開始。
片手で稲を持ち、もう一方の手で鎌を持って手前に引きます。
稲刈り鎌は、歯が鋸のようにギザギザになっていて、この鎌を引く時のザク、ザクっという音が「気持ちいい!」と、新人職員。こどもたちからも「楽しい!」と歓声が上がっていました。

5年生の皆さんも、実際に田んぼに出て、稲の手触りや鎌の切れる感触を味わい、有意義な校外学習の時間を過ごしたのではないでしょうか。


刈り取った稲を受け取った職員は、数株を集めて束にしていきます。それが終わると、続いて稲架掛けです。


■■稲架掛け(はざかけ・はぜかけ)■■


稲刈り当日は、はざ(はぜ)を組んで、束ねたイネを掛ける稲架掛けの様子を、児童のみなさんに見学していただきました。

稲架掛けした米は、稲藁を逆さまに吊すことで、栄養が籾のほうに下がって、美味しくなるといわれています。


竹で組んだはぜ足を木槌で打ち込み、その上に渡したはぜ棒にイネを掛けて田んぼで天日干しする年もあります。今年は、バックヤードに設置した為ご覧いただくことはできませんが、稲架掛けの上に雨除けを設け、2週間ほど乾燥させてから脱穀します。


そこで次回は、「脱穀」と、雪吊りなどに利用される「稲藁」についてお伝えする予定です。

小石川後楽園211008稲刈り (2)_01 稲田にこどもたちの賑やかな声が戻ってきました
小石川後楽園211007稲田 (14)_02 収穫目前の頭を垂れる稲穂
小石川後楽園211008稲刈り (41)_03 慣れない鎌を扱うこどもたちを見守る職員
小石川後楽園211008 (54)_04 ザクザクっと軽快な音がします!
小石川後楽園211010はざ掛け(稲) (3)_05  稲架掛けの様子