水戸黄門ゆかりの名園

小石川後楽園

こいしかわこうらくえん

お知らせ

2021/09/27

【小石川後楽園の稲田行事~その5】

9月に入って雨や曇りの日が多く日照時間が少ないなか、当園の稲田では稲穂が頭を垂れるまでに育っています。
収穫まであと少し、今年も小石川後楽園の秋の風物詩、「稲田に案山子」の登場です。


そこで今回は、小石川後楽園の田んぼに関わる年間の作業の中で、「案山子作り」について紹介していきます。


■■案山子(かかし)作り■■

小石川後楽園は、江戸時代初期、水戸徳川家初代藩主頼房公の時代に造営が始まり、二代藩主光圀公の時代に完成しました。


園内の「稲田」は、水戸黄門で知られる光圀公が、跡取りの綱條(つなえだ)の夫人に「農耕の尊さ」と「農民の苦労」を教えるために作ったといわれています。


その教えを受け継ぐ稲田行事に、毎年登場する「黄門様」の案山子。
頭部は20年ほど前に職員が作成したものを利用しています。
今年も、職員が田んぼの中央に設置しました。


今年は、緊急事態宣言下のため、職員が作成した「黄門様」が一人で、田んぼを守っていますが、平成13年から文京区内の小学5年生が「案山子作り」を体験しています。


【小学生の案山子作り体験】
当園職員の指導を受けながら、小学生が案山子作りにチャレンジします。

① まず竹で骨組みを作ります。
② 胴の部分は、コモを巻き付けてから、防水のためビニール袋で覆います。
③ 頭部は、竹軸に新聞紙を巻き付けて防水用にナイロンをかぶせます。その上から白い布を張り、顔の部分をしっかり伸ばします。
④ 仕上げに、服を着せ、顔を描いて出来上がりです。


小学生の皆さんが力を合わせて完成させた「作品」は、毎年とっても芸術的です。素朴で可愛らしい、そして時には斬新なファッションの案山子が、秋の稲田を彩ります。

来年は、小学生がデザインした案山子が、登場することを願います。


【江戸時代の鳥除け】
現在当園では、収穫までの間、防鳥ネットと案山子でイネを守っていますが、江戸時代の稲田は、現在よりかなり広く、寄ってくる鳥を「鳴子(なるこ)」で追い払っていたようです。どんな音色が稲田に響いていたのでしょうか。


(鳴子とは…縄を張ったところに、板に竹筒などをつるしたものを掛け、その縄を引いて音を鳴らし、鳥獣を脅して追い払う農具)


来月は、いよいよ収穫の時期を迎えます。次回は、「稲刈り」について、お伝えする予定です。

収穫まであと少し、今年も稲田に案山子が登場しました!
小石川後楽園160906案山子作り (115)_02 小学生の案山子作り(過去の体験の様子)
小石川後楽園160906案山子作り (124)_03 顔を描いたらもうすぐ完成です
小学生が作った案山子が並ぶ初秋の稲田(過去の様子)
小石川後楽園210924稲田_05 今年は、黄門様がひとりで田んぼを見守ります。