お知らせ

2021年8月18日

【小石川後楽園の稲田行事~その3】

梅雨明けと同時に園内に蝉の声が響き渡り、水辺の睡蓮や蓮の花が清々しい、夏真っ盛りの小石川後楽園。

稲田では、5月13日の田植えから2ヶ月半、逞しく根を張ったイネが元気に育っています。

田植えから約3週間後の6月初旬から、イネの茎の根元から新しい側枝が生まれる「分げつ(分けつ)」が始まり、園路からも青々とした田んぼをご覧いただけるまでに成長。それにあわせ、根元に生えた雑草駆除の時期が到来しました。


そこで今回は、小石川後楽園の田んぼに関わる年間の作業の中で、前回の「田植え」に続き、その後の「水の管理」と「除草」について紹介していきます。



■■水の管理②■■


昼間の気温が30度を超え、暑さが厳しいこの季節は、田んぼの水を浅くしすぎると、地面の温度が上がりすぎ、成長の妨げになるため、適度に水を掛け流しています。その水はどこから引いているのか、ここで園内の水の流れをご紹介します。



【小石川後楽園の水源】

園内を流れる水は、地下120mの深井戸を水源として、この水をポンプで汲み上げ循環させています。流下するなかで汚れた水は、バックヤードの植物浄化装置を通してきれいにし、再び水景に戻しています。



【植物浄化装置】

大泉水や内庭の池を中心とした水景を美しく保つ為、水生植物(セリなど)を使った

「浄化装置」が、設置されています。この装置を通過する間に、降雨による泥の流入や落葉の堆積などで汚れた水が濾過され、きれいになった水を再利用しています。



■■ 除 草 ■■


根がしっかり張ってイネが倒れなくなったら、成長を妨げる雑草を抜きます。

この時、根のまわりの土を動かすことで、土中の不要なガスが抜けて、根に酸素が送られるため、株の成長を促す効果もあります。

当園では、葉を折らないように株が繁る前、例年6月下旬から7月中旬にこの作業を行っています。

今年は7月14日に、職員がホテイアオイに似たコナギを中心に雑草を抜きました。

「八十八の手間がかかる」と言われる米作り、暑い夏に、イネを踏まないように気を使いながら、ずっと腰をかがめて泥の中を動きながらの除草は、田植えにも増して重労働です。



水戸徳川家二代藩主光圀公が、世継ぎである綱條の公家出身の夫人に農耕の尊さと農民の苦労を教えるために行った米作り。その志を受け継ぐ稲田行事、次回は、花が咲いて穂が出るまで、をお伝えする予定です。

P7141558.JPG 腰をかがめて除草中!
P7141552.JPG 根元の雑草(コナギ)を抜いています。
DSC_0002.JPG 水を掛け流す、涼しげな音が聞こえてきます。
DSC_0003.JPG イネの間からカメが顔を出しました!
小石川後楽園210719稲田(3).JPG 青い空、白い雲…夏の稲田

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