他の人に教えたくなる情報をサラッとおさらい
桜の味といえば、桜餅や桜湯、桜アイスなどが思い浮かびます。
桜餅には関東風の長命寺、関西風の道明寺があり、見た目も食感も大きく異なります。その桜餅の葉にはオオシマザクラが使われています。
一方で、アンパンの上に載っている桜漬けの花びらには、関山の花が使われています。桜湯には、関山のほか普賢象や一葉などの八重咲の花が好まれます。
いずれも、さわやかな独特な風味があります。桜の葉をよく食べる毛虫のモンクロシャチホコもほんのり桜味がするとかしないとか。
桜を見分けるポイントは、萼筒(がくとう)とよばれる花びらの付け根のふくらみです。
丸くツボのような形に膨らむのはエドヒガン。細長い釣り鐘のような形がオオシマザクラ。染井吉野はこれらの中間的な形をしています。
また、染井吉野はDNAの解析からエドヒガンとオオシマザクラの雑種であることがわかっています。萼筒の特徴から桜の系統を断定することは、品種を特定する手掛かりになります。種類のわからない桜をみたら、花の裏側に注目してみることをおすすめします。
さまざまな萼筒の形(左から 八重紅枝垂、糸桜、大村桜)
桜のタネをまくと、どんな花が咲くでしょうか。答えはタネをまいてみないとわかりません。なぜなら桜は違う種類の桜と雑種をつくりやすいからです。染井吉野のタネをまいても、染井吉野にはなりません。
では、どうやって苗を作っているのでしょうか。方法はほとんどが接ぎ木です。接ぎ木は台木となる根っこに咲かせたい花の枝をついでつくる伝統的なクローン技術です。園芸品種はタネで保存することができないのです。そのため、個体ごとに生きている姿で保存していくことが大切なのです。