東京水辺ライン お知らせ
2025/02/12
【イベント報告】2025/2/5(水)水上バスと観光バスで巡る水戸徳川の歴史―小石川後楽園での昼食付き―
2025/2/5(水)
「水上バスと観光バスで巡る水戸徳川の歴史―小石川後楽園での昼食付き―」
今回は、水戸徳川家下屋敷跡から中屋敷跡、現在では小石川後楽園となっている上屋敷跡を巡る歴史イベントです。講師に茨城県立歴史館から永井博さんをお招きしました。
まずは、隅田川流域に点在する徳川将軍家にまつわる史跡の数々を水上バスから見学。下船後、地域の憩い場としての公園に整備された水戸徳川家下屋敷跡(墨田区立隅田公園)で、歴史に翻弄された下屋敷の変遷や、水戸徳川九代目藩主・斉昭の腹心であった藤田東湖(フジタトウコ)の歌碑や明治天皇行在所碑(アンザイショヒ)など、史跡解説を聴きながら巡りました(注1)。
貸切バスで下屋敷跡を後にして、次の目的地である水戸徳川家中屋敷跡へと向かいます。現在の東京大学農学部・工学部が建つ中屋敷跡は車窓からの見学です。この中屋敷は、水戸徳川二代目藩主・光圀(黄門様)が師と仰いだ中国の儒学者「朱舜水」(シュシュンスイ)終焉の地であり、農学部正門を入ってすぐの場所に碑が建っていましたが、現在は上野博士とハチ公像に場所を譲り、さらに奥へと移設されました。
中屋敷から伝通院へ、家康の生母である於大の方(オダイノカタ)や羽柴秀吉の息子・秀頼の妻であった千姫(家康の孫)など、女性や男児が多く祀られている徳川家ゆかりの寺院です。
菩提に手を合わせた後は、最後の目的地水戸徳川家上屋敷跡、現在の小石川後楽園へと向かいます。小石川後楽園内にある人気のお食事処「びいどろ茶寮」で本日の献立やお土産の説明を聞きながら御膳をいただき、つづいて、サービスセンター長から見頃を迎えようとしている梅林やその鑑賞について説明がありました。最後は永井講師による水戸徳川家上屋敷の解説で今回のイベントは終了です。イベント解散後は、今日一日の歴史解説を振り返りながら、各自思い思いに庭園内を散策して帰宅の途に就きました。
「大日本史」の編さんで有名な黄門様こと徳川光圀の若かりし頃のエピソードや、明治天皇と徳川家の関係など、歴史の表舞台からはうかがい知れない解説の数々を歴史の現場で聴くことができ、多くの参加者から「楽しかった、ありがとう」などの言葉をいただきました。研究者の話は奥が深いうえに抽斗が多く、観光案内ではものたりない方々には満足のいくイベントだったのではないかと感じております。
(注1)水戸徳川家下屋敷跡で時間に余裕が出たため、参加者の皆さんを牛嶋神社と三囲神社(ミメグリジンジャ)へご案内しました。それぞれの境内に置かれた撫で牛やライオン像の写真を撮ったり説明書きを読んだりと、由緒ある神社見学を楽しみました。※三囲神社のライオン像は、閉店した池袋三越から移転したものです。
開催時間:9:20~15:00/参加者:36名
ご参加いただいたお客様、誠にありがとうございました。
東京水辺ラインではこのようなイベントを定期的に実施しています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
参加者募集中のイベントはこちらをご覧ください。
船上の様子
水戸徳川家下屋敷跡(墨田区立隅田公園)にて明治天皇行在所碑の解説を聴く
貸切バスに乗って水戸徳川家中屋敷へ向かう
伝通院にて「於大の方」の菩提について解説を聴く
小石川後楽園涵徳亭「びいどろ茶寮」入口
小石川後楽園売店で販売しているお土産の数々
梅の花籠御前