お知らせ

2017年9月21日

桜ヶ丘公園の動植物情報

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9月中旬の野草の花6種と木の花2種
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9月の中旬にさしかかって秋の気配が強くなってきました。このため公園内の草木の花もすっかり秋めいた姿になってきました。そこで今回はこれらの秋の花の中から、野草6種と低木2種の花をご紹介いたします。

なお写真は、この頃ちょうどやってきが台風を挟んで、9月16日と19日に撮影しました。
桜ヶ丘公園170919シロバナマンジュシャゲ連結.jpg 上:ヒガンバナ / 下:シロバナマンジュシャゲ

ヒガンバナ

公園内のあちこちの広場や草原で、ヒガンバナが長い花茎を伸ばして、その先に真っ赤な花を炎が燃え上がるような姿で咲かせています。ヒガンバナはヒガンバナ科の球根性多年草で、中国から稲作の伝来時に土と共に鱗茎が混入してきて広まったとされていますが、土に穴を掘る小動物を避けるために有毒な鱗茎をあえて持ち込んで、畦や土手に植えたとも考えられます。このため、日本では北海道~沖縄の人里に生育していて、田畑の周辺や堤防、墓地などに多く見られます。


シロバナマンジュシャゲ

野草園の中とサービスセンター入口脇の花壇に植えたシロバナマンジュシャゲが、形はヒガンバナそっくりの白い色の花を咲かせ始めています。シロバナマンジュシャゲはヒガンバナ科の球根性多年草で、黄色い花のショウキズイセンと種ができる中国原産のヒガンバナとの自然交配によって生まれたといわれるのが定説になっています。九州南部を中心とした地域で自生が見られますが、花色は白地にピンクや黄色の筋が入っていて、純白ではありません。ただし、花色などの個体差がとても大きくて、名前の付いた品種や変種がいくつか知られています。
桜ヶ丘公園170919アキノノゲシ連結.jpg 上:ツルニンジン / 下:アキノノゲシ

ツルニンジン

谷戸の丘の園路脇の草につるを絡ませて伸びているツルニンジンが、白地に紫褐色の不思議な模様の出た鐘形の大きな花を咲かせています。ツルニンジンはキキョウ科のつる性多年草で、日本、朝鮮半島、中国、東南アジアなどの森林に生育しています。ジイソブという別名がありますが、これは類似種のバアソブに似ていて、より大きいことによります。根は同科のキキョウやツリガネニンジンと同様に太くて、高麗人参に似ているということでニンジンの名が付けられました。朝鮮ではトドック呼ばれる代表的な山菜ですが、日本ではあまり食べません。ただしツルニンジン酒は疲労回復、強壮などの効果があるとして販売されています。


アキノノゲシ

ススキの生えているような明るい草原の中で、アキノノゲシが人間の背丈ほど高く伸び上がった茎の先にたくさんのクリーム色の花を咲かせています。アキノノゲシは東南アジア原産のキク科の越年草で、日本、朝鮮半島、中国、台湾にも分布していますが、これは稲作と共に渡来した史前帰化植物だとされています。日当たりの良い荒れ地や草地などに生えていますが、セイタカアワダチソウが生えている周辺などに多く見られます。名前には、春から花を咲かせるノゲシに似ていて、秋に花を咲かせることからアキノが付けられました。
桜ヶ丘公園170919ダンドボロギク連結.jpg 上:イタドリ / 下:ダンドボロギク

イタドリ

赤い実の道を登り切った階段横の草地などの明るい草原に生えているイタドリが、茎の先にたくさんの花穂を付けてそこに小さな白い花を密集させて咲かせています。イタドリはタデ科の多年草で、北海道西部以南の日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布しています。若い茎は柔らかくて、春ごろの新芽は皮をむいて山菜として食用になります。生でも食べられ、かつては子供たちが道草の途中に齧っていましたが、シュウ酸を含んでいるので、大量に食べると健康への悪影響も考えられます。なお欧米では、旺盛な繁殖力で在来種の植生を脅かすなどの被害が出ていて、世界の侵略的外来種ワースト100選定種になっています。


ダンドボロギク

記念館通りに面したフェンスの内側の藪の中で、ダンドボロギクが茎の先端にたくさんの淡黄色の花を咲かせ、一部咲き終わった花には綿毛状の実が付き始めています。ダンドボロギクは北アメリカ原産のキク科の一年草で、1933年に愛知県段土山で初めて記録されたためこの名が付いた帰化植物です。日本では北海道西部~九州に分布していて、森林の伐採跡や火事の跡などに増殖しているのが良く見られますが、近年は都市の空地などにも侵入しています。
桜ヶ丘公園170916チャノキ連結.jpg 上:クコ / 下:チャノキ

クコ

拓魂碑の広場の記念館通り側の擁壁の上に植えられているクコに淡紫色の花が咲いて、咲き終わったものには実が付き始めています。クコはナス科の落葉小低木で、東アジアに広く分布していて、日本では川の土手などに特に多く見られます。また、北アメリカなどに移入されて分布を広げています。漢方では果実を乾燥したものをクコシと呼んで滋養、強壮、強精薬として用います。最近、欧米ではこれをゴジベリーと呼ぶスーパーフードとして人気がありますが、日本でもこの名の付いた商品が販売されています。


チャノキ

雑木林ボランティアが管理しているこならの丘の前の芋畑に沿って列植されているチャノキに白い花が咲き出しました。チャノキは中国南部原産のツバキ科の常緑低木で、大きく二つに分かれたチャノキのひとつの中国型です。この他にはインドのアッサム原産のアッサム型のチャノキがありますが、こちらは成長すると10mを超える高木です。現在ではこの二つのチャノキは野生化した樹木を含めて、アジアの熱帯から暖帯に広く分布しています。葉を加工したものが、緑茶やウーロン茶、紅茶になる製茶用の作物として有名ですが、大気汚染にも比較的強いため、庭木や生垣などにも利用されています。

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