お知らせ

2016年9月29日

桜ヶ丘公園の動植物情報

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9月下旬の野草2種の実と樹木6種の実

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9月は雨の日が多く、暑い日はあまり多くなかったのですが、公園内の草木には秋の果実が着実に稔ってきています。そこで今回は野草2種の実と樹木6種の実をご紹介いたします。

なお、写真はすべて9月26日に撮影しました。
長沼公園160926ヤブミョウガ連結.jpg 上:ヌスビトハギの実 / 下:ヤブミョウガの実

ヌスビトハギの実

大松山南側斜面などの草原の中に生えているヌスビトハギの花はほとんど終わり、そこに特徴的な形と模様のある実が付きはじめています。ヌスビトハギはマメ科の多年草で、日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布しています。低地から山間部の草地から森林周辺に生えていて、小さな群落を作ることが多い植物です。この実は普通2節からなる鞘でできていて、中に種子が1個ずつ入っています。また、その鞘(さや)の側面には赤褐色の斑紋があることが多く、表面はざらついています。これは小さな鉤(かぎ)が並んでいるためで、これで衣服などにマジックテープ式にくっついてきます。


ヤブミョウガの実

赤い実の道脇の谷筋やさとやまくらぶの後の草地など、薄暗くて湿気のある所に生えているヤブミョウガの花はほとんど終わりかけていて、そこに最初は薄緑色で、だんだん濃紺色に熟していく丸い実が付いてきています。この実の色の変化は詳しく言うと、薄緑色→薄茶色→褐色→藍色→濃紺色となり、また光沢を増していきます。さらに同じ花穂の中の花でも開花時期が少しずつずれるため、実の色の変化を一目で見られます。なお、ヤブミョウガはツユクサ科の多年草で、日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布しています。

長沼公園160926クコ連結.jpg 上:ガマズミの実 / 下:クコの実

ガマズミの実

大松山の園路の脇などに生えているガマズミの実が赤く熟してきました。ガマズミはスイカズラ科(レンブクソウ科)の落葉低木で、日本、朝鮮半島、中国に分布しています。山地や丘陵地の明るい林内や草原などに生えていて、5~6月に白い小さな花をたくさん円盤状に咲かせた花穂を付けます。その後晩夏から秋にかけて3~5mmぐらいの果実を付けて、これが赤く熟していきます。晩秋に実の表面に白っぽい粉をふいた頃が一番おいしく食べられるようになっていて、焼酎に漬けて果実酒としてなどで利用されます。


クコの実

拓魂碑の広場の記念館通り側の植込みの中などに生えているクコに赤く熟した果実が付いています。紫色の花も同時に咲いていて、花と実を一緒に楽しめます。クコはナス科の落葉低木で、中国~日本が原産地ですが、北アメリカなどに移入されて分布を広げています。クコの実は酒に漬け込んでクコ酒とするほか、生食やドライフルーツ、そして薬膳としての粥の具にも利用されています。また、最近ではゴジベリーと呼ばれて、美白効果やエイジングケアに効果がある「スーパーフード」として注目を浴びるようになっています。

長沼公園160926ゴンズイ連結.jpg 上:コブシの実 / 下:ゴンズイの実

コブシの実

コブシの木は園内各所に見られますが、杉の辻から大谷戸公園に向かうメイン園路脇に生えているコブシの木はあまり背丈が高くないので、実が赤く色づいてきているのが良く分かります。コブシの実は集合果で、にぎりこぶし状のデコボコがあり、これが名前の由来になっています。この集合果は熟してくると表面が割れて、中から赤い実が白い糸状のものの先に付いて垂れ下がってきます。この赤い実だけを集めて焼酎に漬けると、一風変わった香りの果実酒を作ることができます。なお、コブシはモクレン科の落葉高木で、北海道、本州、九州、韓国の済州島に分布しています。北海道のコブシは「キタコブシ」と呼ばれることもあります。


ゴンズイの実

拓魂碑の広場の出入り口の脇など園内に点在して生えているゴンズイの果実が赤く色づいてきました。ゴンズイはミツバウツギ科の落葉小高木で、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮半島南部、中国中部、台湾北部に分布しています。5~6月に淡黄緑白色の花を咲かせて、9~11月に厚い肉質の果実が赤く熟します。この果実は完全に熟すと裂けて開き、中から1~3個の黒く光沢のある種子が顔を出します。ゴンズイという名前は、この木が薪以外に使い道がなく、役に立たないことから、何の役にも立たない魚ゴンズイと同じ名になったと言われていますが、その由来ははっきりとは分かりません。
長沼公園160926チャノキ連結.jpg 上:サネカズラの実 / 下:チャノキの実

サネカズラの実

最近までクリーム色の花が咲いていたサネカズラは花が終わって、小さなつぶつぶが集まった緑色の丸い集合果がだんだん大きくなってきました。サネカズラはマツブサ科の常緑つる性低木で、関東地方以西の日本~中国南部に分布しています。また、ビナンカズラの別名がありますが、これは昔つるから粘液を採って整髪料として使ったからです。サネカズラはふつう雌雄異株で8月頃クリーム色の果被に包まれて中央におしべとめしべが多数螺旋状に集まった花を咲かせます。雌花の花床は結実とともに膨らんで、秋になるとキイチゴを大きくしたような真っ赤な丸い集合果になります。


チャノキの実

ひぐらし坂を登りきったところにある芋畑の生垣として植えられているチャノキに白い花が咲いていますが、そこに昨年の花の後に稔ったチャノキの実が丸く大きくなって付いています。チャノキはツバキ科の常緑低木で、中国南部に自生しています。また変種がインドのアッサムやスリランカに自生していますが、こちらは8〜15mにもなる高木です。日本で栽培されているチャノキは中国種で、普通は1m前後に刈り込まれますが、野生状態では2mの高さになるものもあります。果実は花と同じぐらいの大きさの径2~2.5cmにまで成長して、その中はふつうは2~3室に分かれていて、それぞれに1個の種子が入っています。

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