お知らせ

2016年9月21日

桜ヶ丘公園の動植物情報

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9月中旬の野草8種の花

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9月半ばを過ぎましたが、このところ雨が降る日が多くなっています。このような不順な天候の中でも、公園内の野草たちには次から次へと秋の花が開花しています。そこで今回はこれらの花の中から8種の野草の花をご紹介いたします。

なお、写真はすべて9月18日に撮影しました。
桜ヶ丘公園160918キツリフネ連結.jpg 上:ツリフネソウ / 下:キツリフネ

ツリフネソウ

赤い実の道脇の谷戸筋の中で、ツリフネソウの大きな赤紫色の花が咲き始めています。ツリフネソウはツリフネソウ科の一年草で、日本、朝鮮半島、中国、ロシア東南部に分布しています。低山から山地の沢筋などの水辺のやや湿った薄暗い場所に自生しています。花期は夏から秋で、赤紫色の横長の花が釣り下がるような形で咲きます。この姿が帆掛け船を釣り下げたような形をしているため、ツリフネソウという名前で呼ばれるようになりました。


キツリフネ

ツリフネソウと混じりあうように生えているキツリフネの黄色い花も、夏場は少なくなっていましたが、このところ数を増してきています。キツリフネもツリフネソウ科の一年草で、ユーラシア・北アメリカ大陸に広く分布しています。水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生していますが、ツリフネソウの分布域と同じような場所ですので、この2種がともに群生していることも多く見られます。花の形がツリフネソウに似ていて、花色が黄色なのでキツリフネと呼ばれています。
桜ヶ丘公園160918イタドリ連結.jpg 上:タイアザミ / 下:イタドリ

タイアザミ

大松山の南側斜面などの草原の中で、タイアザミが赤紫色の花を咲かせ始めています。タイアザミはキク科の多年草で、関東地方~中部地方の太平洋側に分布する日本固有種です。関東地方に多く見られるのでトネ(利根)アザミとも呼ばれます。野原や林の縁などに生えていて、花は茎の先に横向きまたは下向きに付きます。日本海側に分布しているナンブアザミ近縁(変)種で、ナンブアザミと比べると葉の切れ込みが深く、葉の棘が太くて長いのが特徴です。


イタドリ

園路際の草地や水路に近い草原などに生えているイタドリの花穂に小さな白い花がたくさん咲き出しています。イタドリはタデ科の多年草で、北海道西部以南の日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布しています。やや湿ったところを好み、また攪乱を受けた場所にいち早く出現する先駆(パイオニア)植物です。現在では世界中に広がって、在来種の植生を脅かす外来種となっていて、世界の侵略的外来種ワースト100に選定されています。
桜ヶ丘公園160918コナギ連結.jpg 上:ミズオオバコ / 下:コナギ

ミズオオバコ

田んぼの水の中に生えているミズオオバコの水面に顔を出した花が、秋になってまた数を増しています。ミズオオバコはトチカガミ科の一年性の水草で、日本を含むアジアやオーストラリアに分布していて、湖沼やため池、水田などに自生しています。沈水状態で生育し、大きな葉を水中に広げますが、その大きさは5~40㎝と環境によって変異が大きく、水深が深い所の方が大型化する傾向にあります。夏から秋にかけて水面に花茎を伸ばして、3枚の花弁を持つ薄いピンク色の花を咲かせます。


コナギ

やはり田んぼの水面の上に葉を茂らせているコナギに青い花がたくさん咲いています。コナギはミズアオイ科の一年生の水田雑草で、東アジア全域に広く分布していて、日本でもほぼ全域にわたって見られます。原産地は東南アジアで、そこから東アジア各地に水稲耕作の伝播とともに伝わったと考えられています。したがって、日本に見られる個体群も史前帰化植物と考えられています。
桜ヶ丘公園160918シモバシラ連結.jpg 上:キバナアキギリ / 下:シモバシラ

キバナアキギリ

野草園の奥のキバナアキギリの大群落で、いよいよ黄色のサルビアのような花が咲き始めました。キバナアキギリはシソ科の多年草で、本州~九州に分布していて、山地の木陰などに自生しています。中部地方~関西地方の山中に多く見られる、桐の花に似た紫色の花を咲かせるアキギリというシソ科の植物がありますが、キバナアキギリは姿かたちがこれに似ていて花色が黄色なのでこの名が付けられました。


シモバシラ

野草園に植えられているシモバシラが、たくさんの花穂に白い花を上下に並べて咲かせています。シモバシラはシソ科の多年草で、関東地方以南の本州~九州に分布する日本固有種です。低山の森林内に自生していて、特に渓流周辺に群落を作ることがあります。冬になると枯れた茎に氷柱ができるのでシモバシラの名がありますが、これは生きた根から枯れた茎の道管に水が吸い上げられて、外気温が氷点下になるとこの水が凍って茎に氷柱ができるのです。

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