お知らせ

2016年8月18日

桜ヶ丘公園の動植物情報

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8月中旬の野草8種の花
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今年の夏はとても暑く、連日の真夏日となっています。このような気候の中で公園内の野草には夏から秋を飾る花が咲き始めていますので、今回はこれらの中から野草8種の花をご紹介いたします。

なお、写真はすべて8月14日に撮影しました。
桜ヶ丘公園160814ツルボ連結.jpg 上:キツネノカミソリ / 下:ツルボ

キツネノカミソリ

7月末にオオキツネノカミソリの花が咲き終わったのに代わって、今度はキツネノカミソリの花が咲き出して、今は公園内のあちこちの林床でオレンジ色の花が見られます。キツネノカミソリはヒガンバナ科の球根性多年草で、日本と朝鮮半島に分布しています。明るい林床や林縁などに自生していて、早春から夏前まで葉を茂らせた後、一旦葉を落として、お盆のころに花茎だけを伸ばして、その先にいくつかの花を咲かせます。また、本種には結実する2倍体のものと結実しない3倍体のものがあります。


ツルボ

ドッグラン上部の草原など数カ所の日当たりの良い斜面の草地で、ツルボが長い花茎の先の花穂にピンク色の小さな花をたくさん咲かせ始めています。ツルボはキジカクシ科の球根性多年草で、北海道西南部~九州、沖縄、国外では朝鮮半島、中国、台湾、ウスリーに分布しています。林縁や河川の堤防、草地などの日当たりの良い所に群生することが多く、葉は春と初秋の年2回出ます。そしてこの初秋の葉といっしょに花穂が伸びてピンク色の花を咲かせます。

桜ヶ丘公園160814ホトトギス連結.jpg 上:タカサゴユリ / 下:ホトトギス

タカサゴユリ

冨士美の丘中腹の草地や拓魂碑の広場入口などで、タカサゴユリの白い花が咲き出しました。タカサゴユリはユリ科の球根性多年草で、台湾原産の植物です。大正時代に観賞用として導入されましたが、寒さに強く、またテッポウユリに似た白く美しい花を咲かせるのであまり除草されることが無かったため、全国的に広がりつつあります。テッポウユリと比べると荒地でも生育することができ、また花の外側が赤褐色を帯びた個体が見られる点が違っています。


ホトトギス

とんぼの広場の池の奥のフェンスの隙間から茎と葉を出しているホトトギスが花を咲かせ始めました。今公園内のあちこちで咲いているヤマホトトギスの白っぽい花と比べると、ずっと紫の色味の強い花です。ホトトギスはユリ科の多年草で、主として太平洋側に分布する日本特産種です。やや日陰になって湿っぽい斜面や岩場などに自生していて、8月~9月に葉の脇に直径2~3㎝の紫色の斑点のある花を1~3輪、上向きに咲かせます。花びらはヤマホトトギスのように反り返ったりせず、斜め上方に開きます。

桜ヶ丘公園160814ワレモコウ連結.jpg 上:カントウヨメナ / 下:ワレモコウ

カントウヨメナ

大谷戸公園に向かう園路脇の保護柵の中で、カントウヨメナの薄紫色の花が咲き出しています。夏を越して秋になるともっと数多くの花が咲き乱れて見ごたえが良くなるはずですので、そのころにもう一度ご紹介したいと思います。カントウヨメナはキク科の多年草で、秋の野菊のグループの中の一種です。本種は漢地方以北の本州に分布していますが、本州の中部以西、四国、九州には近縁種のヨメナが分布しています。なお、公園を含む多摩丘陵には、野菊としてはカントウヨメナのほかに、ユウガギク、ノコンギク、シラヤマギク、シロヨメナ、そして観賞用の菊と同属で花期が1ヶ月以上遅いリュウノウギクが分布しています。


ワレモコウ

とんぼの広場の明るい草原の中でワレモコウが暗紅色の楕円形の花穂に小さな花をたくさん咲かせています。間もなくもみじ平やドッグラン周辺の草地でもワレモコウが花を咲かせ始めるでしょう。ワレモコウはバラ科の多年草で、日本、朝鮮半島、中国、シベリアなどに分布していて、アラスカでは帰化植物として自生しています。日本の山野にはごくふつうに見られる植物で、夏から秋にかけて茎の先端に小花がたくさん集まって卵型になった花穂を付けます。コノ小さな花の花びらに見える部分は萼で、花びらは退化しています。

桜ヶ丘公園160814クズ連結.jpg 上:ヌスビトハギ / 下:クズ

ヌスビトハギ

大松山中腹のおもいでの道の脇の草原などあちこちで、ヌスビトハギが長い花茎に付けたたくさんの小さな花を咲かせ始めています。ヌスビトハギはマメ科の多年草で、日本(北海道~沖縄)、朝鮮半島、中国、台湾に分布しています。低地から山間部の草地から林の周辺に自生していますが、開けた草地にはあまり見られません。群生というほどではありませんが、小さな集団を作っていることの多い植物です。花が終わった後に、ひとつずつ種子を含んだ二節のさやからなる果実を付けますが、このさやの表面には細かな鉤が並んでいて、衣服などによくひっついてきます。


クズ

公園内の木や高いフェンスなどに絡み付いてツルを伸ばし葉を茂らせているクズが、つるの先の方に付けた花穂に赤紫色の花をたくさん咲かせています。クズはマメ科のつる性多年草で、日本各地のほか、中国からフィリピン、インドネシア、ニューギニアに分布しています。つるを伸ばして広い範囲に根を下ろして、しかも繁茂力が強いので、短期間で低木群を覆い尽くすほど成長が早い植物です。このため植林した人工林においては、若木の成長を妨げる有害植物とみなされています。

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