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2015年8月21日

桜ヶ丘公園の動植物情報:8月下旬の野草の花8種


ようやく猛暑も峠を越えた感のある8月下旬となり、公園内の植物にも秋の気配が感じられるようになりました。そこで今回は、ちょっとだけ秋を感じさせる野草を中心に野草の花8種をご紹介いたします。
なお写真はすべて8月18日に撮影しました。
桜ヶ丘公園150818タイアザミ連結.jpg 上:タカサゴユリ / 下:タイアザミ
タカサゴユリ
公園内に生えているユリの中で一番遅く咲くタカサゴユリが拓魂碑の広場の入口の所で白い花を咲かせています。タカサゴユリは台湾固有種のユリで、日本には園芸用に移入されたものが野生化して、今では日本全土に分布しています。種子で良く繁殖し、また寒さにも強いので、海岸付近から高山帯に至るまで、その姿を見ることができます。名前は沖縄方言などで台湾を意味する「タカサング」に由来すると言われています。
 
タイアザミ
野草園に移植したタイアザミが開花しました。大松山にたくさん生えているタイアザミも間もなく開花するでしょう。タイアザミはキク科の多年草で、関東地方~中部地方南部に分布する日本固有種です。林の縁や野原などに生えていて、草丈は2mぐらいになるものもある大型のアザミです。関東地方に多いアザミですので、トネ(利根)アザミの別名があります。

桜ヶ丘公園150818タカサブロウ連結.jpg 上:カントウヨメナ / 下:タカサブロウ
カントウヨメナ
大谷戸公園に向かう園路脇のカントウヨメナの自生地の囲いの中で開花が始まっています。秋を迎えて涼しい気候になれば、花の最盛期を迎えて薄紫色の花が咲き乱れるでしょう。カントウヨメナはキク科の多年草で、本州の東北地方~関東地方に分布しています。東海地方以西には近縁のヨメナが分布しています。いずれも、いわゆる野菊と称されるキク科植物群の一種です。
 
タカサブロウ
山の越の園路脇の草むらの中でタカサブロウが小さな白い花を咲かせ始めています。タカサブロウはキク科の一年草で、本州以南の日本、朝鮮半島、東南アジア、南アジアに広く分布しています。日本のものは史前帰化植物だとも言われています。水田雑草として多く見られますが、そのほか湿気の多い土地によく生えています。
桜ヶ丘公園150818ママコノシリヌグイ連結.jpg 上:コガマ / 下:ママコノシリヌグイ
コガマ
田んぼ入口の池の脇でコガマが茶色いガマの穂を付けています。コガマはガマ科の多年草で、ガマやヒメガマと同じように沼や池などに自生する水生植物です。日本の本州~九州、朝鮮半島、中国、フィリピンなどに分布しています。丸っこいソーセージのような花穂(ガマの穂)が雌花で、雄花はその先に付いています。ヒメガマは雌花と雄花の間が離れていますが、コガマとガマはくっついています。またコガマはガマと比べると全体に小型です。
 
ママコノシリヌグイ
赤い実の道脇の草むらの中や森林総研のフェンス脇などでママコノシリヌグイがピンク~白のグラデーションの花を咲かせています。ママコノシリヌグイはタデ科の一年草で、日本、朝鮮半島、中国に分布しています。茎や葉には逆向きに鋭い棘が並んでいます。名前は、この草で憎い継子の尻を拭くという発想から来ています。また、同じような発想で、韓国では「嫁の尻拭き草」と呼ばれています。
桜ヶ丘公園150818マヤラン連結.jpg 上:ナンバンギセル / 下:マヤラン
ナンバンギセル
東部団地口から連光寺公園へ向かう園路脇の斜面のススキの大株の下に今年もナンバンギセルの花が咲き出しました。ナンバンギセルはハマウツボ科の一年草で、イネ科の植物などに寄生する寄生植物です。北海道~沖縄、国外では中国、インドシナ半島、マレーシアなどに分布していて、8月~10月に地中から花茎を立て、その先に横向きに赤紫色の花を咲かせます。この花の形が西洋のパイプに似ているため、ナンバンギセルという名前が付きました。
 
マヤラン
ナンバンギセルの生えているススキの大株に割合近い林床の、腐葉土の積もった薄暗い場所でマヤランが茎と花だけの姿で花を咲かせていました。この茎の下部に鱗片葉が数個付いていますが、葉緑素を持つ緑の葉はありません。マヤランはラン科の多年草で、地中の菌類に栄養をもらって育つ腐生植物です。関東南部~沖縄に分布していて、常緑広葉樹林下に生えています。名前はこの植物が初めて発見された神戸市の麻耶山にちなんでいます。

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