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2014年12月26日

桜ヶ丘公園の動植物情報:12月下旬の赤い木の実4種と葉痕4種

年も押し詰まり、毎日寒い日が続いています。公園内はすっかり冬枯れ状態となり、鮮やかの色の花はほとんど見られません。そこで今回は、縁起物として正月飾りなどで使われる赤い実を付けた低木4種と、葉が落ちたあとに枝に残された面白い形と模様のある葉痕が出ている植物4種ご紹介いたします。
なお、写真はすべて12月25日に撮影しました。
桜ヶ丘公園141225センリョウ連結.jpg 上:マンリョウ(万両) / 下:センリョウ(千両)
マンリョウ(万両)
公園内のあちこちの林の中でマンリョウが赤い実を付けています。マンリョウはヤブコウジ科の常緑小低木で、東アジア~インドの温暖な場所に広く分布しています。日本では関東地方以西~四国、九州、沖縄に自生しているほか、庭木としても良く植えられています。このマンリョウという名前がいかにもめでたいので、センリョウなどと共に正月の縁起物とされています。日本では江戸時代から栽培されていて、葉が縮れているものなど多数の園芸品種が作り出されています。
 
センリョウ(千両)
サービスセンターの庭に植えているセンリョウが枝先に赤い実をいくつも稔らせています。センリョウはセンリョウ科の常緑小低木で、東アジア~インドに分布しています。日本では南関東・東海地方~九州、沖縄までの比較的暖かい常緑樹林の林床に自生しています。マンリョウと並んで正月の縁起物とされていますが、日本では江戸時代の初期から栽培されていて、生け花などに使われています。また、実が黄色くなるキミノセンリョウなどの園芸品種もあります。
桜ヶ丘公園141225ヤブコウジ連結.jpg 上:カラタチバナ(百両) / 下:ヤブコウジ(十両)
カラタチバナ(百両)
わき水の広場の奥の斜面の林床に自生しているカラタチバナが赤い実を付けています。カラタチバナはヤブコウジ科の常緑小低木で、本州の茨城県・新潟県以西~九州、沖縄、国外では中国、台湾に分布しています。センリョウと同じような環境の常緑樹林の下などに自生していますが、江戸時代から栽培されていて、園芸品種も多数作出されています。赤い実を付けて縁起物とされるマンリョウやセンリョウに対比させて、ヒャクリョウ(百両)という別名があります。
 
ヤブコウジ(十両)
日の当たらない薄暗い林床などに生えているヤブコウジの赤い実が良く目立っています。ヤブコウジはヤブコウジ科の常緑小低木で、日本のほか東アジア一帯に分布しています。正月の縁起物とされているマンリョウ、センリョウ、カラタチバナと並んでジュウリョウ(十両)とも呼ばれます。なお、この4種と同じように正月の縁起物とされるアリドオシ・別名イチリョウ(一両)もサービスセンターで栽培していますが、今年は赤い実を付けています。
桜ヶ丘公園141225クズ連結.jpg 上:アジサイの葉痕 / 下:クズの葉痕
アジサイの葉痕
公園内のあちこちに植えられているアジサイの葉が落ちて、そのあとに人の貌のような形と模様のある葉痕が表れています。アジサイはユキノシタ科の落葉低木で、日本原産のガクアジサイを母種としてヨーロッパで改良したセイヨウアジサイなどの多くの園芸品種が作られています。アジサイの葉痕は写真のようにハート形をしていて、その中に維管束痕(葉に水や養分を運ぶ管の痕)3つあるので、まるで人の顔のように見えます。
 
クズの葉痕
他の木やフェンスなどに巻きついて成長したクズの葉が落ちたあとに葉痕が表れています。クズはマメ科のつる性多年草で、日本、中国、フィリピン、インドネシア、ニューギニアに分布しています。クズの葉痕は写真のように、王子様の顔(上部の冬芽を冠に見立てると)のように見えるものがあります。またクズの葉痕はバリエーションが豊富で、いろいろな人や動物の顔に見立てられる様々な模様のものがあります。
桜ヶ丘公園141225ヤマグワ連結.jpg 上:タラノキの葉痕 / 下:ヤマグワの葉痕
タラノキの葉痕
タラノキの葉が落ちて、そこにくっきりと葉痕が表れていました。タラノキはウコギ科の落葉低木で、日本の北海道~九州、沖縄、国外では朝鮮半島、中国東北部、サハリンに分布しています。春に枝の先の頂芽だけが芽吹き、この若芽はタラノメと呼ばれてテンプラなどにしておいしく食べられます。このタラノキの葉痕はU字型に枝を取り巻いていて、その中に維管束痕が30個ぐらい並んでいます。
 
ヤマグワの葉痕
あちこちに生えているヤマグワにも面白い形の葉痕が見られます。ヤマグワはクワ科の落葉小高木で、日本の北海道~九州、南サハリン、朝鮮半島、中国、ベトナム、ビルマ、ヒマラヤに分布しています。ヤマグワの葉痕は逆三角形~半円形で、はっきりとした維管束痕が輪状に並んでいます。

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