お知らせ

2014年9月10日

9月上旬の野草の花6種と虫2種

9月に入ると雨の日が多くなって気温も下がり、秋めいた気候となってきました。公園内でも夏の生きものに加えて、秋の花や虫がかなり見られるようになっています。そこで今回は、今咲いている野草の花6種と2種の虫をご紹介いたします。
なお、写真はすべて9月7日に撮影しました。
桜ヶ丘公園140907ヌスビトハギ連結.jpg 上:オトコエシ / 下:ヌスビトハギ
オトコエシ
公園内の雑木林の林縁などに生えているオトコエシが円盤状に広がった花穂に小さな白い花をたくさん咲かせています。オトコエシはオミナエシ科の多年草で、日本、朝鮮半島、中国に分布しています。同じオミナエシ科に属するオミナエシ(女郎花)と似ていますが、花の色はオミナエシが黄色、オトコエシ(男郎花)は白です。オトコエシという名前はオミナエシに対比して付けられましたが、オミナエシに比べてオトコエシの方が茎がゴツイ感じで男性的だからです。
 
ヌスビトハギ
雑木林の下の比較的明るい草原の中などでヌスビトハギが長い茎を伸ばして小さな花を満開に咲かせています。また、花の終わった茎には独特の形をした実が出来始めています。ヌスビトハギはマメ科の多年草で、日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布しています。ヌスビトハギという名前は、泥棒が足音を立てないように、足裏の外側だけを地面につけて歩いた足跡に実の形が似ていることに由来しています。
桜ヶ丘公園140907ワレモコウ連結.jpg 上:ツルボ / 下:ワレモコウ
ツルボ
明るい斜面の草原などでツルボが花茎を伸ばして、その先に小さなピンク色の花をたくさん咲かせています。あたりにはこのような花穂が一面に咲き乱れてとてもきれいです。ツルボはユリ科の多年草で、日本、朝鮮半島、中国、ウスリー地方などに分布しています。土手や田の畦、海岸の崖地などに多く生育しています。地下には卵球形の鱗茎があって、これを水にさらして煮て食べたり、粉にして「ツルボ餅」を作って食べたりします。
 
ワレモコウ
とんぼの広場の芝生の中や田んぼの畦などに刈り残してあるワレモコウが茎の先端の楕円球形の花穂にあずき色の花を咲かせています。ワレモコウはバラ科の多年草で、日本、朝鮮半島、中国、シベリアなどに分布していて、アラスカでも帰化植物として自生しています。ワレモコウという名前の由来には諸説がありますが、一説には「われもこうありたい」という思いを込めて名付けられたといいます。根は天日乾燥すると収斂薬となって、止血や火傷などの治療に使われます。
桜ヶ丘公園140907ナンバンギセル連結.jpg 上:ガガイモ / 下:ナンバンギセル
ガガイモ
ツツジの植込みなどにツルを絡ませて伸びているガガイモが、厚ぼったくて毛の密集した薄紫色の花を咲かせ始めました。ガガイモはガガイモ科のつる性多年草で、日本のほか東アジア一帯に分布しています。ガガイモという名前の由来には諸説がありますが、イモというのは根のことではなく、イモのように大きな実の形によるとも言われています。この実の中に入っている種には白く長い毛が生えていて、これで種は風に乗って飛ばされますが、かつてはこの毛を朱肉に使っていました。
 
ナンバンギセル
連光寺公園の南側出入り口近くの斜面にあるススキの大株の下で、ナンバンギセルが花茎を伸ばして花を咲かせ始めました。ナンバンギセルはハマウツボ科の一年草で、日本を含むアジア東部、アジア南部に広く分布しています。葉緑素を持たないので光合成ができないため、主としてイネ科の単子葉植物(イネ、ススキ、サトウキビなど)に寄生しています。寄主の根から栄養分を吸収するので、寄主の成長は阻害されて、死に至ることもあります。
桜ヶ丘公園140907ジョロウグモ連結.jpg 上:カブトムシ / 下:ジョロウグモ
カブトムシ
丘の上広場の脇に生えているクヌギの樹液を求めて、カブトムシが飛んできていました。カブトムシはコガネムシ科の大型の甲虫で、本州以南の日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布しています。標高1500m以下の山地から平地の広葉樹林に生息していますが、とりわけ江戸時代から農耕目的に育てられてきた落葉樹の二次林(里山)に多く見られます。頭部によく発達した大きな角を持っていて、日本の武士の兜のように見えるのでカブトムシという名前が付けられていますが、クワガタムシと並んで子供に人気の高い昆虫です。
 
ジョロウグモ
秋を感じさせる気候となった最近、ジョロウグモがあちこちで大きなクモの巣を張ってその中心で獲物を待ちかまえています。ジョロウグモはジョロウグモ科のクモで、本州、四国、九州、沖縄に分布しています。夏から秋にかけて大きな網(時には直径1m)を張る、最も目立つクモです。ジョロウグモの網は、よく知られているコガネグモの網と比べるとはるかに大きく、また円網の前後にバリアーという網が張られて三重になった複雑な構造となっています。

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